使用 Claude Code 将 2012 年手游《猫来了》重制为 Steam 版:经验与教训
Claude Code で 2012 年のスマホゲームを Steam 版にリメイクして分かったこと
文章展示了利用 Claude Code 在六周内完成游戏重制的全过程,揭示了 AI 编程与人工测试结合的实际工作流。
こんにちは、モリカトロン株式会社 CTO の松原です。
2012 年に株式会社ムームーがスマートフォン向けにリリースした「ネコがきた」を、Claude Code(指示を受けてプログラムを書く AI、Anthropic 社の製品)を使って作り直し、2026 年 10 月 29 日に Steam で発売します。過去のゲームを、いまのプラットフォームでもう一度売りたいと考えている方に向けて、やってみて分かったことを書きます。
この記事の要点
- プログラムを書く作業は、Claude Code で劇的に速くなりました。開発の初日に遊べる状態になり、22 日後には Steam の審査に出せるビルド(配布用のファイル一式)ができました。
- 一方で、AI による自動テストがすべて通っていても、人が実際に遊ぶと不具合が見つかりました。発売までに、テスターから 23 件の指摘が届きました。
- 開発期間の大半を占めたのは、プログラムを書く時間ではなく、デバッグ作業(テストプレイ→不具合レポート→修正版の配布→確認の反復)と、Steam の審査や待ち期間でした。
何を作ったか
ネコがきたは、庭の皿にエサを置いて、やってくる動物と仲よくなるゲームです。原作のゲームデザインと絵は、ムームーの社長で、現在はモリカトロンの社長でもある森川幸人さんが、プログラムは宮本さん(現在はモリカトロンの社員)が手がけました。
| 項目 | 原作(2012 年) | Steam 版(2026 年) |
|---|---|---|
| 遊べる機器 | スマートフォン | Windows、Mac |
| 画面と操作 | 縦長の画面、タップ | 横長の画面、マウス |
| 売り方 | 無料(広告あり) | 買い切り(広告と課金はなし) |
動物 48 種類の絵とアニメーション、効果音、遊びのルールと数値、日本語と英語と繁体字中国語のテキストは、原作のものをそのまま使っています。新しく書き直したのはプログラムです。あわせて、庭の模様替え、庭の写真の撮影、デスクトップの隅に置ける小さなウィンドウ、Steam の実績とクラウドセーブを足しました。

数字で見る開発
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 開発を始めた日 | 2026 年 9 月 15 日 |
| 遊べる状態になった日 | 開発の初日 |
| Steam の審査にビルドを出した日 | 10 月 7 日(開発開始から 22 日後) |
| 発売日 | 10 月 29 日(開発開始から約 6 週間) |
| 書いたプログラム | 約 15,000 行(そのうち、動作を確かめるテストのためのものが約 3,300 行) |
| 社内に配布したテスト版 | 9 回 |
| テスターから届いた指摘 | 23 件 |
主な作業者は、Claude Code に指示を出した私と、Windows でテストプレイを行ったテスター 1 人です。ほかに、原作者の森川さんに意見をもらい、宮本さんには開発の前に、原作をブラウザで動かせる版を作ってもらいました。
私の見立てでは、Claude Code を使わずに同じ作業を行うと、プログラムを書くだけで 2 人月程度はかかります。それだけの工数がかかるなら、そもそもこのリメイクに取りかかろうとは思わなかったはずです。
Claude Code に任せたこと、人がやったこと
今回の分担は、次のようになりました。
Claude Code に任せたこと
- 原作のプログラム(約 1 万行)を読んで、遊びのルールを日本語の仕様書にまとめる
- 仕様書をもとに、新しいゲームエンジンでプログラムを書き直す
- 原作の動物のアニメーションを、48 種類の動物の 24 の動き(耳だけ出す、歩く、エサを食べるなど)ごとに画像として書き出す(合計 25,015 枚を約 10 分で)
- 新しく足した庭の飾りと遊具 8 点と、その一覧を開くボタンの絵を描く
- 動作を確かめる自動テストのプログラムを書き、配布用のファイルを作る
- Steam の管理画面への入力(ブラウザを操作して行う)
- 紹介動画(62 秒)の構成と制作(完成した動画は、制作の経緯を知らない別の Claude Code に批評させ、2 回直させた)
人がやったこと
- ゲームエンジンや進め方を決める
- 原作どおりにするか、遊びやすく変えるかを決める
- Windows の PC で実際に遊び、おかしな所を報告する
- 取り消せない操作(ストアページを審査に出す、発売のボタンを押す)と、パスワードの入力
- 絵や動画の出来を見て、直すかどうかを判断する
Claude Code は、原作のプログラムを読み、ルールを抜き出し、書き直すところまでを一気に進めます。人の仕事は、何を作るかを決めることと、できたものを実際に触って確かめることに集中しました。
途中で決めた 4 つのこと
古いアプリを包んで売るか、作り直すか
最初に考えたのは、原作のアプリを、Flash のゲームをいまのパソコンで動かすソフト(Ruffle)に載せて、そのまま売る方法でした。プログラムを書き直さずに済みますが、この方法では Steam の実績やクラウドセーブを組み込めません。作り直すのは手間がかかりますが、Claude Code に書かせるなら現実的だと考えて、作り直すことにしました。
どのゲームエンジンを使うか
Godot という無料のゲームエンジンを選びました。ライセンス料も売上に応じた支払いもなく、Windows 版と Mac 版を作れて、Steam の機能も使えます。もう 1 つの理由は、Godot のプロジェクトがテキストのファイルでできていて、Claude Code が読み書きしやすいことです。Unity は、会社の売上によっては有料プランが必要になる点から見送りました。
原作の絵を残すか
動物の絵とアニメーションは、すべて原作のものを使いました。原作のアニメーションは、パーツを組み合わせて動かすベクターのアニメーションです。これを新しいエンジンでそのまま再生する仕組みを作るのにかかる工数(時間)が読めなかったので、Claude Code に 1 コマずつ画像として書き出させました。
その代わり、配布するファイルは大きくなりました。Windows 版の配布物は 444MB で、その大半が動物の画像です。原作のアプリの中では、同じ絵とアニメーションのデータが数 MB しかありませんでした。
それでも、原作のアニメーションをそのまま移した価値はあったと考えています。2012 年に人の手で描かれた絵とアニメーションには、可愛さと面白みが同居した味わいがあります。また、Steam では、プレイヤーの目に触れる絵や文章を AI で作った場合、そのことを申告し、申告した文がストアページに表示されます。今回は、新しく足した庭の飾りの絵などを AI で作ったと申告したうえで、「動物と庭は、2012 年の原作の手描きの絵です」と書き添えられました。


原作どおりにするか、遊びやすくするか
原作では、警戒している動物にハートを送るとき、ボタンを連打するほど仲よくなれる仕組みでした。森川さんから「連続タップで腕が疲れる」と言われ、Steam 版では、1 回クリックすると 5 秒間ハートが自動で飛ぶ仕組みに変えました。
仕組みを変えると、ゲームの難しさも変わるおそれがあります。そこで、Claude Code に自動でゲームを遊ぶプログラムを作らせ、23 種類のエサそれぞれで、原作の連打と新しい仕組みとを比べさせました。友だちになる動物の数が連打と同じになるように、ハートが飛ぶ間隔を決めています。
反対に、原作どおりに作ったために、PC では不親切になった所もありました。原作の動きを忠実に再現するよう指示していたので、原作にあった不親切な動きも、そのまま再現されていたのです。どこを原作どおりにして、どこを変えるかは、人が遊んで決めました。
人が遊んで見つけた 23 件の指摘
最初のテスト版を社内に配布した時点で、Claude Code が書いた自動テストはすべて通っていました。それでも、テスターが遊ぶと、最初の版だけで 8 件の指摘が届きました。発売までに届いた指摘は、合わせて 23 件です。たとえば、次のようなものがありました。
- 日本語の Windows で起動すると、英語で表示される
- 音を消すボタンの絵が切り替わらず、いま音が出ているのかが分からない
- セーブデータのファイルを書き換えると、ゲーム内のお金(ゴールド)を好きな額にできる
- 撮った写真がどこに保存されたのか分からない
このうち 6 件は、開発に使った Mac では起きず、Windows でだけ起きる問題でした。また、多くはエラーを出さずに、画面や動きだけがおかしくなるものです。プログラムが止まったり、エラーが出たりする不具合は自動テストで見つかりますが、画面がおかしいことや、遊んでいて分かりにくいことに気づいたのは人でした。
不具合を直す作業は速く、多くはその日か数日のうちに直りました。時間がかかったのは、テスト版を配布し、テスターが確かめて、返事を待つ往復のほうです。プログラムを書く時間が縮んだ分、開発期間を決めるのは、この往復になりました。
Steam で発売するまでの手続き
ゲームができても、すぐには発売できません。今回の流れは次のとおりです。
| 日付 | できごと |
|---|---|
| 9 月 15 日 | Steam の開発者登録をして、登録料 100 ドルを払う。この時点では、10 月 15 日に発売する計画だった |
| 10 月 5 日 | 開発者登録の審査が長引いたため、発売日を 10 月 23 日に変更。ストアページを審査に出す |
| 10 月 7 日 | ゲームのビルドを審査に出す |
| 10 月 9 日 | ストアページが差し戻される。AI の使用の申告で、英語の欄が空だったため |
| 10 月 14 日 | ストアページが承認され、「近日登場」として公開する |
| 10 月 17 日 | ビルドが承認される |
| 10 月 29 日 | 発売 |
Steam では、ストアページを「近日登場」として公開してから 2 週間たたないと発売できません。ストアページの審査で差し戻されると、その分だけ発売できる日も後ろにずれます。今回は、この差し戻しで発売日が 10 月 29 日になりました。ビルドの審査にも 3〜5 営業日かかります。発売日を決めるときは、開発とは別に、手続きだけで 1 か月以上を見込んでおくと安心です。
過去作のリメイクを始める前に確かめること
今回の経験から、始める前に次のことを確かめておくことを勧めます。
- 原作の権利者から許可を得られるか:ネコがきたの権利は、ムームーの作品の権利を持つ森川さんにあります。森川さんはモリカトロンの社長でもあるので、今回は権利者である森川さんの許可だけで、リメイクを始められました。過去作の権利がほかの会社や個人にある場合は、まずその許可が要ります。
- 原作のプログラムと絵のデータが残っているか:今回は、原作のプログラム(約 1 万行)と、絵とアニメーションの入ったアプリのデータが手元にありました。Claude Code は、そこからルールを読み取り、絵を書き出しています。
- 配布先の OS で遊んで確かめる人がいるか:開発に使うパソコンと違う OS でも売るなら、その OS で遊ぶ人が要ります。
- 原作をどこまで変えるかを、誰が決めるか:Claude Code は指示どおり原作を再現します。変えるかどうかは、人が遊んで判断します。
- 発売の手続きに 1 か月以上を見込んでいるか:Steam の審査と、近日登場の期間があります。
- AI の使用を申告する準備があるか:AI で作った絵や文章は申告が必要で、その文はストアページに表示されます。
おわりに
ネコがきたの Steam 版は、2026 年 10 月 29 日(木)10 時(日本時間)に発売します。ストアページで、ウィッシュリストに追加していただけるとうれしいです。
https://store.steampowered.com/app/5388140/
テスターを引き受けてくれたエンジニアの岡島さん、2012 年に原作を開発したすべてのスタッフに感謝します。
来源:Morikatron · 游戏AI开发者博客 · tech.morikatron.ai